イヤモニ話 その1

んー、思い返せば16年前。大学を2年遅れで卒業し(とほん)家業の歯科技工所に入ったものの、そのまま夜間の専門学校に入学。資格が必要な業種のため、資格を取るまでは、製作には規制の無い補聴器部門を担当することに。その当時、フィリップスやソニーの補聴器製作を請け負っておりました。

基本的には耳穴の型を取って製作する耳穴型補聴器がメインで、フィリップス社M60やP31など、アナログ時代の銘機を、自社製シェルに組み込んでおりました。ソニーではモジュール型で先端部をイヤーチップからハードレジンのイヤーモールドに取り替えが可能なTE-555HPなんてあったなー。

え、全然イヤモニじゃない。んー、強引に絡めれば、1992年頃だったかな。ソニーからバイノーラルタイプのポケット型補聴器「TE-ST56B」が発売され(あ、当初は55Bだったのか)、こちらが今でこそ一般的なドーム型イヤーチップを使ったフィット感の抜群に良い製品があったんですよ。

バイノーラルの名前の通り、耳穴付近にマイクを設けることで、従来のポケット型補聴器(その何の通り、胸のポケットとかに入れます)と異なり、耳と同じ位置で音をキャッチ。音の違和感が極めて小さく、絹擦れのノイズも無い、大変先進的な製品でした。本体形状もかなりスリムでクールなデザインです。

音質的にも、大型ダイナミックレシーバーを採用したことで、音楽も楽しむ事が出来るクリアで豊かなものでした。ポケット型としては高額であったにもかかわらず、両耳装用を手軽に高音質で実現できるソリューションとして、とても人気があった機種でした。って、んーまだイヤモニには関係なさそーね。

で、バイノーラルの部分なんですが、マイクとレシーバーが近くにあるとやっかいなのが、音漏れによるフィードバックで、元々耳穴型補聴器のカスタムシェル、耳かけ型補聴器のイヤーモールドで、耳型を採取して個人の形状に合わせる大きな目的の一つが、このフィードバック(ハウリング)対策な訳です。